さいのじ@サイドイレブン

絶えずなんか欲しい

究極の時短ツールことペンサンダーをオリジナルカラーにしてみた。難敵ナイロン樹脂に挑む!


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今回はみんな大好き、モデラーなら誰もが愛してやまないペンサンダーをオリジナルな俺色に染め上げてオリジナルカラーにしてみたという内容です。

俺専用!オリジナルカラーに挑め!!

今回なぜペンサンダーをオリジナルカラーにしようかと思ったかなんですが、巷ではひそかなブーム?を引き起こしているペンサンダー。

大変優れた素晴しいツールなのですが、ひとつ非常に残念なところが。

それは

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やはりDIY製品の為か、カラーリングが少々武骨。

いまいち愛想ッ気が無いというか強烈なDIY臭がプンプン。

それに、自分はこうしてブログ、動画とやっているので少しでも他の人が使っているペンサンダーと差別化したく塗装して個性を主張したい!

ってことでもっと自分の道具とお近づきになりたいのでレッツカスタムペイントー!

コンセプトはクールアンドポップで行ってみたいと思います。

あの◯◯塗装でございます。

今回塗装の種類は通常プラモデル、ガンプラ塗装に使用しているラッカー系塗料を使用していますが、このペンサンダーを塗装するにはプラモデルと異なる部分があり若干のコツがありますのでご覧ください。

早速分解の儀

そうと決まれば即行動。

まずは塗装がしやすいようにペンサンダーをバラしていきます。

 

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 ペンサンダー本体は本体裏側に7箇所ビス止めされているので、まずはこの部分をドライバーでビスを緩めて外していきます。

 

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木ビスタイプのビスで前側、チャック側2カ所が短いビス2本、それ以外5本は同じサイズのものが付いていました。

 

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 前後して塗装を行う、分解には邪魔なシール類、銘板シールとプロクソンブランドシールを一旦シール台紙の上に避難させておきます。

後ほど塗装が終わってから元通りの位置に。

この銘板シールは左右のパーツにまたがって貼られているので、いずれにせよ剥がさなくてはなりません。

 

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分解後はこんな感じですね。

電源コード右からONOFFスイッチ、基盤、モーター(ファン付き偏芯ギア)、カラー、チャックユニット、アーバー

となっております。

バラすのに際して特別リブ、パッキン等は無くすんなりバレてくれました。

思いのほか構造はいたってシンプルでした。

 

ペンサンダーのメカニズム

 バラしてみてわかったんですが、ペンサンダーの動きはこうなっています。

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モーターに偏芯ホイールが取り付けられ、アームと接続してピボットを支点としてモーターの円運動を往復運動に変換していたのです。

真鍮製のカラーはテーパーになっているのはモーター側のほうが振れ幅が大きいからですね。

かつコイツが金属製なのはフロントに重心がかかるようウエイトも兼ねていると思われます。

うーん興味深い。

 

塗装は少々やっかい

バラすのは簡単でした。

バラし終えてから3パーツ、本体左右とチャック部分の塗装に移るわけですが、ココから少し問題が。

このペンサンダーの素材が

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プロクソン、キソパワーツールのホームページには載っていないんだけど、なぜかamazonの商品紹介ページに記載されている本体素材www

いちおうペンサンダーには2種類の素材が用いられていて、本体(緑色の部分)はナイロン樹脂、アーバー(先端の黒いアタッチメント)はABS製と違いが。

ABSもやっかいだけど、塗装を行うにあたってはナイロン樹脂も相当手ごわい存在らしい。

カンタンに言うと、ナイロン樹脂は溶剤に耐性があるため塗装が乗りづらいという事。

つまり素材の性質は違えど溶剤に侵されてしまうABS素材を保護するように、ナイロン樹脂に塗装を行うにあたっては塗装面に何らかのプライマー処置を行わないと、塗装が剥がれてしまうという事。

そこで今回はコイツを使用します。

 ナイロン樹脂塗装にはコレを使え!

 という事で登場しますは

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 タミヤのナイロン・PP(ポリプロピレン)用プライマー。

他にABSやFRPといったいかにも塗装し辛い系の素材用のプライマーです。

 ちなみにプライマーではあの有名なミッチャクロンがありますが

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こっちにしようか迷ったんですが、ナイロン樹脂の記載が無かった・・・

たぶんABSとか載っているから対応していると思うんですが、今回は塗装対象として明確に謳われているタミヤのプライマーをチョイスしました。

 

プライマーの後にはサフ

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 今回は初めてスプレータイプのサフを使ってみようと思います。

同じくタミヤのものをチョイス

なぜこのスプレータイプにしようかと思ったかですが、単純にスプレータイプが手軽でよさげだったのと、こいつで新型塗装ブースを試してみたかった部分。
あとは中の成分に期待してでした。
じつはタミヤのスプレータイプのラッカー塗料

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成分の欄をご覧ください。
ニトロセルロースが含まれています。
こいつが入っていることでラッカー塗料と名乗る事が出来るのです。
が何故か商品名には”ラッカー系”と書かれている・・・
ちなみに瓶タイプのタミヤラッカーにニトロセルロースは含まれておりません。

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つまりスプレーと瓶では成分が違うようです。
今回のサフもスプレーなのでより喰いつきの良いニトロセルロースが含まれている
と思ったら

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入ってないんかーい
という結果に・・・
 まあちょっと話がそれましたが、プライマーとサフを今回はスプレータイプのものを用意して塗装を行っていこうと思います。
 

さっそくプライマー吹付

それではさっそくプライマーを吹いて行きます。

シュッシュシュっと・・・

!!

 

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コイツはクセェエーー!!
自慢の塗装ブースも排気が追っつかない!
クサい!!
強烈なシンナー臭ではないけど、この感覚アイツに近い・・・

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模型界のシュールストレミングこと瞬着スプレーさんに近い
しばらく残り香が取れませんでしたわ。
このプライマーを使用するにあたっては強力な換気設備が必要ですので注意願います。
プライマーを塗布すると光沢状の層が形成されます。
例えていうなら木工用ボンドの強力版のような感じでしょうか。
強力な下地が形成されるのが感じられます。
上塗りの塗装は2時間以上乾燥させてからと注意書きがしてありました。
 

続いてサフ工程

充分な乾燥時間を設けてお次はサフ工程。

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吹き慣れないスプレータイプに苦戦しました。
臭いはそれほどでも無いですが、それなりに大量のミストが噴出されますが塗装ブースがガッチリ拾って排気してくれます。
吐出圧が高めなのかフロントカバーにかなり付着してしまいました。
エアブラシ塗装だと、フロントカバーに到達するまえに揮発してしまうのですが、スプレーとそうだとノズルの形状からか、遠くまでシンナー成分が到達する模様。
 

上塗りフェーズ

 サフは比較的早く乾きます。
今回ペンサンダー表面はそれなりに荒れていて、ヒケやゲート跡も見られたのですが時間の関係でそれなりの処理に><
素早く動画化したかったので時間が取れませんでした(言い訳)

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さて上塗りですが、今回はキャンディー塗装を行いたいと思います。
キャンディー塗装とはメタリック塗装下地にクリア塗装を行いより塗装の立体感を出す塗装方法です。
下地>プライマー>サフ>GXアイスシルバー>GXクリアディープブルー>GXスーパークリアⅢツヤ有り
といった流れです。
 
それではシルバーから参りましょう

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このGXアイスシルバーは青みがかかったシルバーで塗装後はメタルと見紛う仕上がりに。
クレオスのGX系はハズレが無いですね。
素晴しい発色をしてくれます。
メタリックなのに黒下地じゃないのか?
といった意見もありますが、実はメタリック塗装において下地の色はほとんど影響うけません。

という事であまりメタリックには黒下地が少ないです。

状況によりますがね。

 

クリアブルー塗装

クリアブルーの塗装を行う前にやる事がありました。

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PROXXONのロゴを入れたかったので、その部分をカッティングマシンで抜いたマスキングシートでマスキング。

これだとシャドウの部分がマスキング部分となり、シルバー色になります。

マスキングも終わったので吹いて行きましょう。

チャック部分はシルバーカラーで行きますので、クリアは本体のみです。

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薄く薄く何回かにわけて塗り重ねていきます。

クリアカラーはある一定になるとそれ以上濃度が変わらなくなるので、ムラにならないよう吹いて行きます。

 

マスキングはがし

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 クリア塗装も乾いたのでマスキング剥がしです。

緊張の一瞬です。

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うまくいきました!!

いやークールに決まりました。

ホントはもっと派手にななめにロゴをいれたかったんですが、排気口に重なってしまい仕方なくこの位置に・・・

それでも綺麗に仕上がりました。

仕上げのトップコート、クリア塗装に入ります。

トップコートクリア塗装

仕上げはトップコートを吹いて仕上がりとなります。

今回はツヤ有りで行こうと思います。

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薄めに何度も何度も塗り重ね行きます。

この後充分に乾燥させてつもりでしたが・・・

 

とりあえず完成!!

ようやく完成しました。

全行程1泊2日といったところでしょうか。

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仮組を急いだあまり、まだ乾燥しきれてなくて傷ついてしまったり、乾いたと思ってペーパーの上に置いておいたらまだ乾燥しきれてなくてペーパーの跡が付いてしまったりとバタバタしましたが、なんとか完成に漕ぎつけました。

最初のノーマルと比べると如何でしょうか。

だいぶ印象変わったと思います。

最初はいろいろな案があって、ハイドロディッピングとかやろうかなと思ったんですがとりあえず今回はエアブラシ塗装でやってみることに。

今のところ極端な塗装剥がれもないのでプライマー効果はあったかなと思います。

それなりに大変な工程でしたが、楽しめました。

もしカスタムしてみたいという方の少しでも参考になれば幸いです。