遂に生体導入へ
遂に満を持して生体の導入です。
本来であればパイロットフィッシュ→本格導入という予定だったのですが諸事情により変更しております。
で今回導入した生体はカラシン目、カラシン科、インパクティス属の
インパイクティスケリーです。
たまにインパクティスケリーと紹介されている記事がありますが
Inpaichthys kerriなのでインパイクが正解です。
何故この魚に決めたかというと、話は2カ月程前くらいにさかのぼり、またアクアリウムを始めようと計画しだした頃から選択肢に入ってました。
インパイクティスケリーに決めたいきさつ
いろいろと考えているうちに、様々な選択肢があったのですが現実路線で水槽は30cmキューブにしようと決めました。
実際この決断は非常に正しいものであったと今も痛感してます。
でガワは30cm水槽と決めたので中で飼う魚は比較的小型なものにしようと決めてました。
候補としてはカラシンのファントム系、レモンテトラ、ロージーテトラといったハイフェソブリコン系の比較的体高があるもの。
インパイクティスケリー、グローライト、ブラックネオンテトラあとは葉巻型代表のこのあたりが選択肢ではありました。
インパイクティスケリーは最初期にショップで見てほぼ一目惚れでこの魚にしたいなーと朧気ながら考えていた。
最終的にインパイクティスケリーに決まったのは巡りあわせみたいなもので、当初やまがみに買いに行こうと思ったんですが、やはり遠く行くのがめんどくさいと思ってました。
で色々ショップを探していたらちょうどよさげなショップにいたんです、ケリー達が。
良く見ると今までお目にかかった事のないオスまでいる。
水槽の状態も非常によく、コケ一つ生えてない管理が行き届いた水槽群で好感がもてました。
これはもうここで買うしかないと覚悟をきめました。
正直金額的には一匹200円弱と大した金額ではないのですが、彼らは生き物で最後まで私が面倒を見なくてはいけません。
なので10円だろうが100円だろうが1000円だろうが逡巡する事に変わりは有りません。
本当に飼っていいのか、本当にこれでいいのか、ショップの目の前にしても心の葛藤との長い闘いがありました。
最終的には清水の舞台から飛び降りるつもりで(古い)まずは4匹ほどいただいて帰ることに。
パイロットフィシュとして
最初に投入する魚は、まだ水槽のなかにアンモニアの硝化サイクルが出来上がっていないため、長い間有毒なアンモニアに曝される危険性があります。
なので少量のパイロットフィッシュでろ過バクテリアを活性化させる目的があります。
最初に投入する魚は文字通り死と隣り合わせなのです。
長らく準備してきたとはいえ、これまでは生体が水草だけでそれほど緊張感も伴わなかった部分がありますが、久々の熱帯魚です。
本当に馴染んでくれるのかショップから帰るまで脚で挟んで運転して慎重に運びました。
いま現在の水よりかなりブラックウォーターなのが懐かしいですが、飼育トレーに移し変えて水槽内に浮かべて温度を合わせ、ピペットでマニュアルで水槽の中の水を点滴して水合わせを行っていきます。
全部で2時間くらいの調整を行ったでしょうか。
導入成功・・・?
とりあえずpHショックのような異常も見られず、順調に水槽内に溶け込んだようです。
しかしやれやれと胸を撫でおろすのもつかの間、新たな問題が勃発したのです。
最初のパイロットフィッシュとしては、初めて見たオス2匹を購入し、それに併せるかっこうでメス2匹、つまり2ペアを導入したのですが、これが良くなかった。
急速に水槽内で形成されるヒエラルキー
落ち着いたなーと思ったら、なにやら水槽内があわただしい。
注意してみると水槽内のオス1匹が他の3匹を執拗に追い回している。
ちょうど水槽の手前、前面に陣取り近づく他の魚を激しく追い回し始めた。
ショップでも見たことのない機動にかなり動揺した。
野性味あふれる突進に何が起きているのだろうと呆然と静観するしかなかった。
よーくみると追い回してるのは体形が大きい方のオスで3匹を追い回してる。
こいつがボスだ。
でもう一匹のオスはボスに追い掛け回されながらもメスに攻撃を仕掛けるというスキの無さ。
メス2匹は時間差でもってオス2匹から執拗な攻撃を受け続けている。
動画にでも撮っておけばと今となっては悔やまれるが、とにかく半端じゃないスピードでチェイスが休むことなく繰り広げられている。
こんな小さな体でどうやってあんなスピードがだせるのか感心しきり。
とりあえずこの日は様子をみて、収まらないようだったら考えようと思った。
結局前倒しで追加する事に
一夜開けても状況は変わらなかった。
水槽内に出来たヒエラルキーは生き残るための本能なのかわからないが、導入にあたっての私の知識不足他ならなかった。
追い回してるオスは悪くは無い。
本能なんだから。
メスには悪いことしたと思う。
ショップで売られている状況は過密気味だったのでテリトリー問題は無かったと思う。
そこにきて数匹で展開して外敵がいない状況だと、強いものがボス化し弱者を駆逐する。
インパイクティスケリーに関してはそれなりに知識を身に着けたつもりだったけど、導入に際しての問題点なんか目にした事は無かった。
まあでも今さら嘆いても仕方が無いハナシなので、パイロットフィッシュの任務としては一日しか果たされていないが、このまま迫害が続けばメスのストレスも相当なものだと考えアンモニアの件に関しては水替えで対応する事にして、当初の予定の10匹とするべく残りの生体を買いに行く事に。
オスは2匹とも自分が買ったので、残りはメスしかいない。
他のテトラにしようかと思ったけど、他のテトラに危害を及ぼす可能性も否定できないことから当初の予定通り、合計でケリーを10匹とすることにした。
同じように水合わせをして。
うそのように穏やかな水槽に
導入してみてびっくりしたのが、今までの事が何もなかったかのように追い回しが無くなった。
少しは見られるけど、昨日のように執拗に追いかけわす次元では無い。
そうかーと思った。
中にはインパイクティスケリーの事を気性が荒い魚と紹介してるネット情報もあるけど、半分あたってて半分適当な事書いてると思う。
気性が荒いのは限られた環境下の中であって、ある程度の群れで飼うならばそれなりの少し元気がいい魚という事だと思う。
いまや4匹でのヒエラルキーは崩壊し、時にはメスがオスを追い立てる事も見られるほど変わった。
確かに潜在的にカラシン系は狂暴な一面も持ち合わせていると思うけど(ピラニアとか)それってたぶん臆病である事の裏返しなのかもしれないし、環境が変わったことで生き延びるために他者を攻撃し始めたかもしれない。
最初はこのままの状態が続くのは考えられないと思ってたけど、うまくいって本当に良かったです。
他のシクリッド系とかもテリトリー問題を起こさせないよう過密飼育している例もあるので、まさか自分がそのような立場におかれるとは夢にも思って無かったので今回は勉強になりました。
ケリー達これからも宜しくね!