前回Amazon MusicHDにサブスクアップデートを行った旨をお話しましたが
ガッツリでは無いですが大幅に拡張された楽曲の大海原にダイヴしている今日この頃。
そんな中発見した今現在メチャクチャ聴きまくっている銘盤をお伝えしたいと思います。
Kiko Loureiro - Fullblast
今回ご紹介はキコ・ルーレイロの2009年発表の3rdアルバムであるフルブラストであります。
キコ・ルーレイロといえば真っ先に思い出されるのはかつて在籍していたANGRAであります。
はじめてANGRAのAngelsCryというアルバムを聴いた時衝撃を受けたのを覚えております。
ANGRAでのおもいで
非常にクラシカルでありながら荘厳でメロディアスに展開される珠玉のアルバムでした。
故アンドレ・マトスの伸びやかなハイトーンヴォイスと相まって非常に完成度の高いアルバムでありました。
キコ・ルーレイロとの出会いはこのANGRAを聴いた時からでしたが、ANGRAにはもう一人のギタリストがいてそのもう一人のラファエル・ビッテンコートの方が一度聞いたら中々忘れられないであろうその強烈な名前といい知名度といい有名でした。
その当時ではめずらしい南米メタルバンドだったと記憶しています。
HR/HMでは明確な境界が無い為ロックバンドといえば活動地でのジャンル分けをするのもとりわけ重要でした。
北欧メタル、ジャーマンメタルなどルーツを同じくするだけあって活動地を聴けばだいたい音楽性は想像できるわけですが、ANGRAの場合南米メタルといってもその時南米をルーツにするバンドを知りえなかったのでどういう音楽性か全くわからなかったのですが、聞くに及んではどうでしょうか郷愁を誘うようなメランコリーな感じはジャーマンメタルに通じるものがありましたでしょうか。
まあその後アンドレ・マトスが脱退し私も彼の脱退と同じくしてANGRAへの興味が薄れてしまいました。
きっかけはあなたへのおすすめから
AmazonMusicでは聴いていたアルバムが終わると同じ系統のジャンルのおすすめ曲に移行します。
そこでこのアルバムと出会うのでした。
このアルバムはヴォーカル無しのすべてギターインストルメンタル曲になります。
純ギターインストアーティストとしては、スティーブ・ヴァイ、ジョー・サトリアーニくらいでしょうかまともに聴いてたのって。
1アルバムをギターインストだけで形成するってのは相当な腕の持ち主でなければなかなか一つのアルバムとして聴けない部分があります。
まあこれはヴォーカル有る無しに関わらず、大抵のバンドは1曲目は、おいいカンジじゃんと思って聴いても2曲目以降急激にクオリティが落ちる事が多数あります。
私は基本的に曲単位では無くアルバム単位として聴きますのでアルバム全体をとおしての完成度で判断します。
Fullblastは過去イチギターインストアルバム
そういう観点でいくとギターインストアルバムで恒常的に聴いているアルバムって無かったなあと今までを振り返ります。
でこのFullblastも1曲いいなあと思ってアルバム全体を聴いて理解するまではしばらく時間がかかりました。
最初は特別良いとも悪いとも判断が付かなかったのですが、毎日聴いているうちにアルバム全体を理解する事ができてこの作品の素晴しさを完全に理解する事が出来ました。
まずこのキコ・ルーレイロという人はおそらく相当出来る人だとおもいます。
キコに関しては全くと言っていいほど知識がないので、せいぜい元ANGRAで南米がルーツくらいしか分かりませんが猛烈にあふれる才能をアルバム随所で感じる事が出来ます。
ファンの方には申し訳ないですが、まず大抵のギターリストってイングヴェイ、インペリテリをはじめテクを盛り込みがちになり曲としては・・・という感じになる経験が多かったです。
あくまで私が感じる部分なんですが、いかにソロ、リフが良くても曲が良くなくては駄目だという事。
かつてNHKロックサウンドでどこかの大御所がそう申していました。
早弾きを追求するのもメタルだから当たり前の話ですが、アルバム全体10曲以上早弾きばっかりだとさすがにげんなりするわけで。
その点このFullblastというアルバムは個人的な感想でいうと、捨て曲が一切なく、かつ曲の中でも全ての音の配置が計算しつくされ無駄が殆ど無いという事です。
素人なので音楽用語がわからないので感覚でしか伝えられないのですがそんな印象です。
ひとつひとつの楽曲を聴いてもわかりやすいメロディーライン、明確な展開などとにかくストレスフリーとでも申しましょうか、聴いていて楽しく思えるのは久々です。
このアルバムはアタマからケツまですべてがお勧めなのですがその中でも特にお気に入りなのが
8曲目のWhisperring。
キコはボサノバやフュージョン方面にもあかるいギタリストなのでこういう表現が非常に新鮮に感じます。
悩ましいこと
正直このFullblastは私の中で歴代ギターインストアルバムではブッチギリの1位。
ていうか歌有り無しに関わらずも1位かもしれない位とてつもなく完成度の高いアルバムであります。
ただ悩ましいというか贅沢な事を申しますと、このアルバムを気にいってキコの他のアルバムをかたっぱしから聴いてみたのですがFullblastを超えるアルバムが無い事。
ていうか歴代のキャリアの中でこのFullblastが突出して完成度が異様に高い印象です。
1アーティストの傑作は1アルバムだけ
誤解を招くかもしれませんが、いろいろな曲を聴いてきた過去を振り返ってみてもどんなに優れたアーティストでもそのキャリアの中でこれだという銘盤は1枚だけ。
という気がします。
逆に言うとそれほど渾身の作品はエネルギーが必要とされるといったところでしょうか。
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